晩秋の雑念

神楽坂・eitoeikoへ岡本光博個展「UFO」へ。


岡本光博氏は「コピーの時代展」(2004)で見た永谷園のお茶漬けのパッケージのデザインを引用(コピー)した作品で名前を知った(当日記にも書いた)のですが、その後は沖縄米軍問題を扱った「落米の恐れあり」やルイ・ヴィトンを使った「バッタもん」など、どちらかというと「表現の自由」方面で名前を目にするようになりました。


今回の展示の目玉は、巨大な日清焼そば「UFO」のパッケージが(鏡文字にはなっていますが)回転するというものです。そこまで広くはない会場のほとんどを占める巨大UFO。おおデカい!そして回転している!

 …とはいえいつまでも見ていられるものではないですね。他にも日清食品からの抗議を引用した作品を含め、UFO関連の展示はいくつかありますが、10分ほどで辞去しました。

 正直出オチ感はありましたが、面白かったです。


その後は石神井公園ふるさと文化館へ「鳥瞰図展」へ。


大正・昭和の日本各地の観光絵図として作成された鳥瞰図を展示したものです。「大正広重」吉田初三郎を中心に、そのライバルであった金子常光など初三郎以外の展示も多数。個人的には東京の各私鉄の沿線案内図が好みでした。


ただ、この手の展示の常として、絵の情報量が半端なく、一つ一つ見ようとすると非常に時間がかかる。全部(そこまで大きな展示ではないのですが)見ようとすると時間がかかるうえに絵図自体はコンパクトなので非常に疲れてしまう。図録も買いましたが、ひとつひとつの字は判別できない。よい展示だったのですが、楽しみきれなかった悔いが残ります。