峠の軍曹

風雲児たち 幕末編」を読んでいると、中に「雲龍奔馬」で書かれたシーンがそのまま使われていて、それは何だか、「雲龍奔馬」がなかったかのようにされてしまったかのようで複雑な気分になる。「コミックトム」が「トムプラス」にリニューアルされた時に「風雲児たち」を模様替えして書かれ、群像劇から坂本龍馬のみに主人公を絞った「雲龍奔馬」は、リニューアル前に比べるとやっぱり歴史としての面白みに欠けていたように思えた。作者自身はあのリニューアルをどう考えていたんだろう。そして失われた数年は。


横山剣西城秀樹「走れ正直者」を歌っている姿を想像して、昼に北叟笑む。