アームストロング大詰

てじなーにゃ


デタカルチョ


両方とも兄弟・姉妹というところが共通してますね。


せっかくお客さんも見えられてることだし、何か書きましょうか。


11月、東京芸術劇場でやってた立川談春大独演会の話でも。
 以前に紀伊国屋ホールで「談志系宇宙」で見たとき、天啓、というとかっこいいのですが、まあ何となく「落語を見る時はこの人を基準に置いて見よう」と決めまして、以来ちょこちょこと独演会を見に行ってます。で、今回の3日通しの独演会も追加公演を除いて全部見に行ってきました。(追加公演もチケットは買ったのですが、所要が重なり断念)
 楽しみのひとつはゲストで出演する大物落語家たち、というわけで以下感想。

 ●一日目・立川談志(「へっつい幽霊」)
 以前見たときに比べても、声の衰えは隠せない。全盛期の時にもっともっと見たかったなあ(「EXTV」の時の記憶すらもう曖昧だ)。でも、凄み…というか、あがきのようなものが伝わってきて、圧倒されました。

 ●二日目・笑福亭鶴瓶(「青木先生」)
 高校時代、授業中の先生を驚かせるための、生徒たちのたくらみを綴った思い出話。クラスメートとの会話が非常にアホで、レオパルドン言うところのバギートーク。聞き始めの時は、新作落語というよりは、フリートークじゃねえかと思っていたのですが、構成が非常にしっかりしていて、やっぱり落語だなあという印象(最後のオチが読めてしまうところなんかも含めて)。枕を含めたトークのうまさはやっぱりすごいです。今度は古典落語も見てみたいなあ。

 ●三日目・春風亭小朝(「人面疽」)
 テレビのトークをあんまり見たことはなかったので、どんな人なんだろうと思っていたのですが、第一印象は非常に食えない人。もっと言えば、エグい。で、落語はリアリズムでした。筋自体始めて知った噺なんですが、人面疽に凄みがあって、それでいて軽みがある。うまかったなあ。

 で、立川談春本人ですが、非常に楽しかったです。「九州吹き戻し」の畳み込むような薀蓄攻めとか、「大工調べ」の「堰を切ったかのような」という形容がそのまま当てはまる怒号とか、「野ざらし」の浮かれた口調が次々と変化する攻め方とか(マッシュアップDJみたい)、通しで行って悔いはなし。次は2月の独演会だな。

 もっと記憶が鮮明のうちに書いておかないと、ディテールとかが薄れちゃっていけませんね。


ではまた。